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【まちづくり活動助成団体現場レポート1】南田中のまちを考える会

まちづくり活動助成団体現場レポートでは、平成22年度の助成対象となった15団体の活動現場を、まちセンスタッフがお伝えしていきます。

今回は、南田中の歴史や文化を発信している団体南田中のまちを考える会より「小学校で授業をやる」との情報をいただき、駆けつけました。

取材した日:2010年7月5日

南田中小学校6年生の総合学習
~わが町、南田中をよく知ろう~

練馬高野台駅から石神井川を越えて10分、環八のひとつ中の通りに入ると、あたりはぐっと静まり、住宅地の間の小さな菜園や梅畑が目をなごませてくれます。なんとなくのどかな印象を与えているのは、そのためでしょうか。

8時30分、南田中小学校に到着。南田中のまちを考える会の4名が、大きなパネルを持って集合。今日は、6年生の総合学習の時間をつかって、南田中の歴史や、名所・旧跡の話をします。「前回は小学校3年生の授業で、南田中のまちを歩きました。今回は6年生。時間も45分と限られているから、資料を見ながらのお話です」と代表の下河さん。さて、どんなお話が始まるのでしょう…。

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南田中の誇る歴史、地名由来、四大名所、そして石神井公園を語る
視聴覚室。校長先生が2台の大型扇風機を担ぎ込み、勢いよくブンブンと回りはじめました。小学生56人が、配られた資料や石神井公園周辺の地図を食入るように眺めています。
「まずは南田中という名前、みなさんは、なんで地名に『田んぼ』という文字がつくかわかりますか?今の風景からは想像がつかないでしょうけど、昔、ここは本当に田畑ばっかりだったんです。そして、『南』とつくのは、現在の三原台が、かつて『北田中』と呼ばれていたから。そのなごりなんですね。さらにもっと前の時代にさかのぼれば、時は1477年、豊島泰経が江戸城の重臣大田道灌の攻撃を受けて、石神井城が落城した時…」
次々に披露される、南田中のなるほど情報に、こどもたちだけではなく、担任の先生も資料とにらめっこ。

地名の話に続いたのは、南田中のまちを考える会が薦める4つの名所旧跡。榎本家長屋門、観蔵院と曼茶羅(まんだら)美術館、石神井川沿いの桜並木、そして石神井川にかかる風変わりなデザインの『見合い橋』。この学習会の前に行った、3年生対象の時間枠では、この4箇所も含めて、南田中をぐるり歩いて見学をしたそう。お話だけではなく実際に歩いて目にすると、きっとより印象に残ったことでしょう。

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それから、石神井公園についての話が始まると、四季に富んだ植物や鳥類の写真をパネルで紹介。23区の3大湧水地のひとつとして、自然豊かな環境が守られているのは、石神井公園を拠点とした市民活動団体の力も小さくないといいます。その数は12団体。地元の公園に対する意識の高さがうかがえます。
…と、ここで1時間目のチャイムが鳴りました。あっという間に時間は過ぎて、まだまだ話足りない様子。「最後にパネルを見て行ってください」とひとこと添えて、この日の学習会は終了。次の授業があるのに、前に出てきた子どもたちが、「これ知ってる!じいちゃんちに咲いてた花だ」と興味深く眺めていました。

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「南田中のまちを考える会」が伝えたいこと。

代表の下河さんは言います。「最近は、おばあちゃん、おじいちゃんと一緒に住む家庭が減ってしまって、子どもたちが昔のくらしについて耳にする機会は少なくなっています。学校の先生だって、地元出身の方とは限りません。だからこそ、地元の人たちが、子どもに昔話や南田中のまちについて伝える場を持つことは、とても大切なことです」
昨年度、まちづくり活動助成のたまご部門を受けて、南田中の歴史や住民の誇れるものをひろい集め、ニュースレターや広報活動に力を入れてきたこの団体は、今年度はばたき部門の助成を受けて、ストックした情報やノウハウを、南田中小学校と小学校に隣接する図書館の場で発表、実践していきたいと考えています。

後日、電話で「前回の総合学習のまち歩きを題材に子どもたちが絵を描いた、と学校から連絡がありました」と、うれしそうに下河さんが話してくれました。学校という学ぶ場を活用して、耳や目で楽しんでもらうだけではなく、自ら表現してみることに発展したことは、とても驚きです。こうして、一次的な学習会のお話で終わるのではなく、いろんな広がりが生まれてゆけば、これから学校もまちも、もっともっと元気になっていきそうですね。