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ライブラリ収蔵本紹介 ・「良いデザイン」は何か考えるときに読みたい一冊

みどりのまちづくりセンターでは、
「建築物のバリアフリーに係る福祉のまちづくり協働推進事業」の一環として、
バリアフリーやユニバーサルデザインに関わる図書の閲覧・貸出を行っています。
今回はライブラリーコーナーから一冊、本をご紹介します。

紹介文:田端
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ユニバーサル・デザイン バリアフリーへの問いかけ
川内美彦 著/学芸出版社(2001年初版発行)

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日本で「バリアフリー」という言葉が広まったのは1990年代、
「ユニバーサルデザイン」が使われ始めたのは2000年代だと言われています。
なぜ「バリアフリー」だけでなく「ユニバーサルデザイン」という言葉が必要とされたのでしょうか。

その理由を、ユニバーサルデザインの考え方やその歴史的な背景、
ユニバーサルデザインを提唱したロン・メイスをはじめ
アメリカや日本の関係者の言葉を紹介しながらひもときます。

ユニバーサルデザインと聞くと、なんとなく、
何か特別な工夫をした製品や施設をイメージするかもしれません。
しかし、本書を読むと、そうしたイメージは
本来の理念からはかけ離れているものであることがわかります。
ユニバーサルデザインは、現在当たり前になっているものや環境を疑い、
製品を使う人(ユーザー)のニーズを真摯に受け止め常によりよくしていくことを目指す、
そうしたものづくりの姿勢を示す考え方とも言えます。

また、ユーザーを「障害者」「健常者」で分ける境界線が、
知らず知らずのうちに自分の中に引かれていたことに気づかされます。
そして、ユーザーをそのような境界線で分けることは、
結果として誰かの社会参加を阻む環境をつくってしまうのだということも。

本書の発行は20年前ですが、ユニバーサルデザインの理念が示すものづくりのあり方が
全く古びていないことに驚かされます。
「使えれば良い」ではなく「経験の質」を考えることや、ユーザーの参加、
そして大量生産による環境負荷への疑問。つくり手の責任を問うだけでなく、
消費者にも自分で選択できる力を持つことを求めているなど、
社会と工業デザインの関わりを考えるうえでも興味深いです。

「良いもの」をつくるための哲学あるいは道しるべとして、
ものづくりに関わる方と話をしたくなる一冊です。

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★お知らせ★
本書の著者・川内美彦氏を講師にお招きしての研修会を10月上旬に予定しています。
詳細が決まり次第、告知しますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

また、川内氏と有志実行委員会によるオンライン勉強会
「川内アクセス塾」が毎月1回開かれています。
参加費無料、手話通訳とUDトークによる字幕で情報保障を行っているとのことです。
詳しくは、川内アクセス塾facebookページをご覧ください。


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