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令和3年度ユニバーサルデザイン講座(第1回)を実施しました その1

練馬区では、すべての人が安心して快適に暮らし続けられるまちを実現するため、
まちのバリアフリー化やユニバーサルデザインへの理解を進める取組みを行っています。
毎年、店舗や共同住宅等の設計や施工に関わる事業者のみなさんを主な対象に実施してきた
「ユニバーサルデザイン事業者研修」を、今年度は一般の方にも対象を広げ
「ユニバーサルデザイン講座」として実施しています。

本講座のチラシ表面の画像

今年度は「だれもが自由に出かけられる環境をつくるために、建築にできること」と題した
全3回の連続講座となっています。
★開催概要はこちら(クリックすると開きます)

10月3日(日)に開催した第1回の講座の模様をご報告します。

第1回 入門編「UDを考える・話し合う」

第1回は入門編として、改めてユニバーサルデザインの理念を学び、
だれもが社会参加できる社会を実現するために
どんな環境整備のあり方が求められているのか考える内容を企画しました。
講座は、前半は講義をメインにした「知る」パート、
後半はグループワークでの話し合いをメインにした「考える」パートの二部構成で行いました。

前半では、当事者の方3名から「私が社会参加しやすいまちとは」というテーマで
お話をいただき、その後、専門家である川内美彦さんからお話をいただきました。

当事者の方によるお話の様子。大場さんがスライド資料を参加者に示しながら話している様子を撮影した写真。参加者の肩越しに、加藤さん、松本さん、川内さん、大場さんが並んでいます。


松本さんから... まちなかに「聞こえない人がいるかも」という視点をもって

松本さんからは、聴覚障害の当事者として、
また聴導犬パートナーとしてお話をいただきました。

聞こえないことで、情報から取り残されてしまう場面があります。
例えば、電車が緊急停止したときの運行状況を知らせるアナウンスや火災時の警報など、
ふだんは想定されていない緊急性の高い情報が得られないことが多くあるのです。
聴覚障害は外見からはわからないため、
情報から取り残されているということが周囲に伝わらないこともあります。
松本さんは聴導犬と行動しているため、周囲の人が聞こえないことに気づいて
メモを渡してくれることもあるそうですが、
聴覚障害のある方すべてが聴導犬と行動しているわけではありません。
「身のまわりに聞こえない人がいるかもしれない、という気づきが
大事な一歩になると思います」と話されていました。
また、聴導犬を含む補助犬は、法律によって公共の場での同伴が認められていますが、
入店拒否にあうことも多いそうです。
「犬を断っているだけと言われることもあります。でもそうじゃなくて、
犬と一緒に社会参加している私達を断っていることになるんだとわかって欲しいなと思います」
というお話もありました。

★日本で活動している聴導犬は、2021年4月1日時点で63頭だそうです。
補助犬については、厚生労働省のホームページ
でも紹介されています。
実働頭数や啓発パンフレットなども閲覧できます。


加藤さんから... 見えない人が空間を把握する方法と、まちなかで難しいこと

加藤さんからは、視覚障害の当事者としてお話しいただきました。
視覚障害のある方が外出するとき、目的地がどこにあるのか、
周りがどんな状況なのか把握するために、
点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)や音声案内が必要になります。
また、それらがきちんと使えるように、
例えば点字ブロックの上や左右の空間に物が置かれていないことも大切です。
見えない代わりに、手で触れることや、白杖や靴を伝わってくる感触、
においや風の流れ、音など様々な情報を記憶し経験し、学習して歩いているという加藤さん。
「知らないところだと本当にスムーズに歩けない」といいます。
また、慣れている場所でも進む方向を見失ってしまうこともあるそうです。
例えば、工事中の場合です。工事が行われると、点字ブロックが覆われたり、
地面の感触が変わったり、工事の音が大きく周辺の音が聞こえなくなる等、
様々な影響があるそうです。
点字ブロックや音声案内が無い小さなお店の中や乗り物の中や、慣れていない場所、
工事中など普段とは違う状況で頼りになるのは、やはり人による誘導。
「見えないと自分から人に声をかけることが難しいので、声かけをしていただけたら、
そしてちょっとしたところで手をお借りできたら大変助かります」と教えていただきました。

こちらのページで、点字ブロックや音声案内について
加藤さんにお話しいただいた内容をお読みいただけます。


大場さんから... 見た目からは違いがわからない人を受け入れられる、度量のあるまちに

大場さんからは、難病を持つ当事者としての立場から、
内部障害についてお話をいただきました。
内部障害といっても症状は人により様々なので一概には言えませんが、
共通するのは体調の変化の波が大きいということ。
「体調不良であることはもはや生活の一部」といい、体調の良いときには周りの人に
合わせてできることも、ひとたび体調が悪くなるとできない、ということが日常的にあります。
また、内部障害は外見からはわかりません。
病気に対する偏見がなく、見た目が若くても体調が悪い時には
優先席に座って休める雰囲気があることも大切といいます。
また、長い距離を歩かなくてもよいなど、少ない力で移動できることも重要です。
階段に手すりがあるだけでも、体を支えながら上り下りができるので、
安心して利用できるといいます。
医療機器を使いながら日常生活を送る人も多いため、
医療的な処置ができるプライベートな空間が利用できる環境があることで、
外出がしやすくなります。
多くの人にやがて訪れる終末期の暮らしについても触れ、
「行きたいところに行くことを最期まであきらめずに済むまちになっているかという視点で、
街や建物について考えてみてほしい」とお話がありました。

後半の報告へつづく

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